ボリューム シャドウ コピー サービス(VSS)
このオプションは、Windows オペレーティング システムの場合にのみ有効です。
このオプションでは、ボリュームシャドウコピーサービス(VSS)プロバイダがVSS対応アプリケーションにバックアップが開始されることを通知する必要があるかどうかを定義します。これにより、バックアップソフトウェアがデータスナップショットを取得する時点において、特にすべてのデータベーストランザクションの完了など、アプリケーションが使用するすべてのデータについて整合性のある状態を維持できます。データの整合性を維持することにより、アプリケーションは正しい状態に復元され、復元直後から動作可能になります。
デフォルト設定:有効。自動的にスナップショットプロバイダを選択。
次のいずれかを選択できます。
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自動的にスナップショットプロバイダを選択
自動的にハードウェアスナップショットプロバイダ、ソフトウェアスナップショットプロバイダ、Microsoft Software Shadow Copy Providerの中から選択します。
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Microsoft Software Shadow Copy Providerを使用
アプリケーションサーバー(Microsoft Exchange Server、Microsoft SQL Server、Microsoft SharePoint、またはActive Directory)をバックアップするときは、このオプションを選択することをおすすめします。
お使いのデータベースがVSSと互換性がない場合は、このオプションを無効にします。スナップショットは迅速に取得できますが、スナップショットの取得時にトランザクションを完了していないアプリケーションのデータの整合性は保証されません。データ取り込みの前後に実行するコマンドを使用することで、整合性がある状態でデータをバックアップできます。たとえば、すべてのトランザクションを完了するように、データベースを停止してすべてのキャッシュをフラッシュするための、データ取り込みの前のコマンドを指定します。また、スナップショットの作成後にデータベース処理を再開するための、データ取り込みの後に実行するコマンドを指定します。
このオプションが有効の場合、HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\BackupRestore\FilesNotToSnapshotレジストリキーに指定されているファイルとフォルダは、バックアップされません。特に、オフラインのOutlookデータファイル(.ost)は、このキーのOutlookOST値で指定されているため、バックアップされません。
VSS完全バックアップの有効化
このオプションを有効にした場合、ディスクレベルの完全バックアップ、増分バックアップ、差分バックアップが正常に実行されると、Microsoft Exchange Serverやその他のVSS対応アプリケーション(Microsoft SQL Serverを除く)のログが切り捨てられます。
デフォルト設定:無効。
次の場合、このオプションは無効のままにしてください。
- Exchange ServerのデータをバックアップするためにExchangeエージェントまたはサードパーティ製のソフトウェアを使用する場合。これは、ログの切り捨てにより、生成されるトランザクションログのバックアップに影響が生じるためです。
- SQL Server のデータのバックアップのためにサード パーティ製のソフトウェアを使用する場合。サードパーティ製のソフトウェアは、生成されるディスクレベルのバックアップを、そのソフトウェアの完全バックアップに使用します。その結果、SQL Server のデータに対する次の差分バックアップが失敗します。このサードパーティ製のソフトウェアが「そのソフトウェアの」次の完全バックアップを作成するまで、バックアップの失敗が続きます。
- コンピュータ上で他のVSS対応アプリケーションが実行されていて、何らかの理由でこのアプリケーションのログを保持する必要がある場合。
このオプションを有効にしても、Microsoft SQL Server ログの切り捨ては行われません。バックアップ後にSQL Serverログを切り捨てるには、[ログの切り詰め] バックアップオプションを有効にします。