無人インストールまたはインストール解除のパラメータ

このセクションでは、Windows での無人インストールまたはインストール解除中に使用されるパラメータについて説明します。これらのパラメータに加え、https://msdn.microsoft.com/en-us/library/windows/desktop/aa367988(v=vs.85).aspxに記載されているmsiexecのパラメータを使用できます。

インストールパラメータ

基本パラメータ

ADDLOCAL=<コンポーネントのリスト>

インストールするコンポーネントをスペース文字なしのカンマ区切りで指定します。インストールの前に、指定したすべてのコンポーネントをセットアッププログラムから取り出す必要があります。

コンポーネントの完全なリストは、次のとおりです。

コンポーネント 一緒にインストールする必要があるもの ビット数 コンポーネント名/説明
MmsMspComponents   32 ビット/64 ビット エージェントのコアコンポーネント
BackupAndRecoveryAgent MmsMspComponents 32 ビット/64 ビット エージェント for Windows
ArxAgentFeature BackupAndRecoveryAgent 32 ビット/64 ビット Exchangeエージェント
ArsAgentFeature BackupAndRecoveryAgent 32 ビット/64 ビット エージェント for SQL
ARADAgentFeature BackupAndRecoveryAgent 32 ビット/64 ビット エージェント for Active Directory
ArxOnlineAgentFeature MmsMspComponents 32 ビット/64 ビット エージェント for Office 365
OracleAgentFeature BackupAndRecoveryAgent 32 ビット/64 ビット Oracle エージェント
AcronisESXSupport MmsMspComponents 64 ビット VMware ESX(i)エージェント（Windows）
HyperVAgent MmsMspComponents 32 ビット/64 ビット エージェント for Hyper-V
CommandLineTool   32 ビット/64 ビット コマンドラインツール
TrayMonitor BackupAndRecoveryAgent 32 ビット/64 ビット サイバープロテクションモニター
DLPAgentFeature BackupAndRecoveryAgent 32 ビット/64 ビット データ漏洩防止エージェント
BackupAndRecoveryBootableComponents   32 ビット/64 ビット ブータブルメディアビルダー

TARGETDIR=<パス>

製品のインストール先フォルダ。以下のフォルダがデフォルトです。C:\Program Files\BackupClient。

REBOOT=ReallySuppress

このパラメータが指定されていると、マシンの再起動が禁止されます。

/l*v <ログファイル>

このパラメータを指定すると、verbose モードのインストールログが、指定したファイルに保存されます。このログファイルはインストールに関する問題の分析に使用できます。

CURRENT_LANGUAGE=<言語ID>

製品の言語。使用できる値:en、 bg、 cs、 da、 de、 es、 fr、 hu、 id、 it、 ja、 ko、 ms、 nb、 nl、 pl、 pt、 pt_BR、 ru、 fi、 sr、 sv、 tr、 zh、 zh_TW。
このパラメータを指定しない場合、システム言語が上記のリストに含まれていれば、それに基づいて製品の言語が定義されます。そうでない場合は、製品の言語が英語（en）に設定されます。

登録パラメータ

REGISTRATION_ADDRESS

これはCyber ProtectionサービスのURLです。このパラメータは、REGISTRATION_LOGINおよびREGISTRATION_PASSWORDの両パラメータと一緒に使用することも、REGISTRATION_TOKENと一緒に使用することもできます。

  • REGISTRATION_ADDRESSをREGISTRATION_LOGINおよび REGISTRATION_PASSWORDの両パラメータと一緒に使用する場合、Cyber Protectionサービスへのログインに使用するアドレスを指定します。たとえば、https://cloud.company.comです。
  • REGISTRATION_ADDRESSをREGISTRATION_TOKENパラメータと一緒に使用する場合は、データセンターのアドレスをそのまま指定します。これは、Cyber Protectionサービスにログインすると表示されるURLです。たとえば、https://eu2-cloud.company.comです。

    ここではhttps://cloud.company.comを使用しないでください。

REGISTRATION_LOGINおよびREGISTRATION_PASSWORD

エージェントをCyber Protectionサービスに登録するアカウントの資格情報です。パートナー管理者アカウントは使用できません。

REGISTRATION_PASSWORD_ENCODED

base64でエンコードされた、エージェントをCyber Protectionサービスに登録するアカウントのパスワードです。パスワードのエンコード方法の詳細については、「マシンの手動登録」を参照してください。

REGISTRATION_TOKEN

登録トークンは、12桁の文字列を3つのセグメントに分けて各セグメントをハイフンで区切る形式になっています。サービスコンソールで登録トークンを生成できます（「グループポリシーによるエージェントの配置」を参照）。

REGISTRATION_REQUIRED={0,1}

登録が失敗した場合のインストールの終了方法を定義します。値が1の場合、インストールも失敗します。デフォルト値は0です。このパラメータを指定しない場合は、エージェントが登録されなくてもインストールは正常に完了します。

その他のパラメータ

Windowsでエージェントサービスのログオンアカウントを定義する場合は、以下のいずれかのパラメータを使用します。

  • MMS_USE_SYSTEM_ACCOUNT={0,1}

    値が1の場合、ローカルシステムのアカウントでエージェントが実行されます。

  • MMS_CREATE_NEW_ACCOUNT={0,1}

    値が1の場合、Acronis Agent Userという名前で新規作成されたアカウントでエージェントが実行されます。

  • MMS_SERVICE_USERNAME=<ユーザー名> およびMMS_SERVICE_PASSWORD=<パスワード>

    これらのパラメータを使用して、エージェントを実行する既存のアカウントを指定します。

ログオンアカウントの詳細については、「Windowsマシンのログオンアカウントの変更」を参照してください。

SET_ESX_SERVER={0,1}

  • 値が0の場合、インストールされるVMwareエージェントは、vCenter ServerやESXiホストに接続されません。値が1の場合、次のパラメータを指定します。

    • ESX_HOST=<ホスト名>

      vCenter Server または ESXi ホストのホスト名または IP アドレス。

    • ESX_USER=<ユーザー名> およびESX_PASSWORD=<パスワード>

      vCenter Server または ESXi ホストにアクセスするための資格情報。

HTTP_PROXY_ADDRESS=<IPアドレス> およびHTTP_PROXY_PORT=<ポート>

エージェントが使用するHTTPプロキシサーバー。これらのパラメータを指定しない場合は、プロキシサーバーは使用されません。

HTTP_PROXY_LOGIN=<ログイン> およびHTTP_PROXY_PASSWORD=<パスワード>

HTTPプロキシサーバーの資格情報。サーバーで認証が求められる場合は、これらのパラメーターを使用します。

HTTP_PROXY_ONLINE_BACKUP={0,1}

値が0の場合、またはパラメータが指定されていない場合、エージェントはクラウドからのバックアップと復元にのみプロキシサーバーを使用します。値が1である場合、エージェントはさらにプロキシサーバー経由で管理サーバーに接続します。

インストール解除パラメータ

REMOVE={<コンポーネントのリスト>|ALL}

削除するコンポーネントをスペース文字なしのカンマ区切りで指定します。値がALLの場合、すべての製品コンポーネントがアンインストールされます。

また、次のパラメータを指定できます。

DELETE_ALL_SETTINGS={0, 1}

値が1の場合、製品のログ、タスク、構成の設定が削除されます。

ANTI_TAMPER_PASSWORD=<password>

Windowsエージェントをアンインストールしたりそのコンポーネントを変更したりするにはパスワードが求められます。

例

  • Windowsエージェント、コマンドラインツール、Cyber Protection Monitorをインストールする操作。ユーザー名とパスワードを使用してCyber Protectionサービスにマシンを登録する操作。

    msiexec.exe /i BackupClient64.msi /l*v my_log.txt /qn ADDLOCAL=MmsMspComponents,BackupAndRecoveryAgent,CommandLineTool,TrayMonitor TARGETDIR="C:\Program Files\BackupClient" REBOOT=ReallySuppress MMS_USE_SYSTEM_ACCOUNT=1 REGISTRATION_ADDRESS=https://cloud.company.com REGISTRATION_LOGIN=johndoe REGISTRATION_PASSWORD=johnspassword

  • Windowsエージェント、コマンドラインツール、Cyber Protection Monitorをインストールする操作。Windowsでエージェントサービスの新しいログオンアカウントを作成する操作。トークンを使用してCyber Protectionサービスにマシンを登録する操作。

    msiexec.exe /i BackupClient64.msi /l*v my_log.txt /qn ADDLOCAL=MmsMspComponents,BackupAndRecoveryAgent,CommandLineTool,TrayMonitor TARGETDIR="C:\Program Files\BackupClient" REBOOT=ReallySuppress MMS_CREATE_NEW_ACCOUNT=1 REGISTRATION_ADDRESS=https://eu2-cloud.company.com REGISTRATION_TOKEN=34F6-8C39-4A5C

  • Windowsエージェント、コマンドラインツール、Oracleエージェント、Cyber Protection Monitorをインストールする操作。ユーザー名とbase64でエンコードされたパスワードを使用してCyber Protectionサービスにマシンを登録する操作。

    msiexec.exe /i BackupClient64.msi /l*v my_log.txt /qn ADDLOCAL=MmsMspComponents,BackupAndRecoveryAgent,CommandLineTool,OracleAgentFeature,TrayMonitor TARGETDIR="C:\Program Files\BackupClient" REBOOT=ReallySuppress CURRENT_LANGUAGE=en MMS_USE_SYSTEM_ACCOUNT=1 REGISTRATION_ADDRESS=https://cloud.company.com REGISTRATION_LOGIN=johndoe REGISTRATION_PASSWORD_ENCODED=am9obnNwYXNzd29yZA==

  • Windowsエージェント、コマンドラインツール、Cyber Protection Monitorをインストールする操作。トークンを使用してCyber Protectionサービスにマシンを登録する操作。HTTPプロキシを設定する操作。

    msiexec.exe /i BackupClient64.msi /l*v my_log.txt /qn ADDLOCAL=MmsMspComponents,BackupAndRecoveryAgent,CommandLineTool,TrayMonitor TARGETDIR="C:\Program Files\BackupClient" REBOOT=ReallySuppress CURRENT_LANGUAGE=en MMS_USE_SYSTEM_ACCOUNT=1 REGISTRATION_ADDRESS=https://eu2-cloud.company.com REGISTRATION_TOKEN=34F6-8C39-4A5C HTTP_PROXY_ADDRESS=https://my-proxy.company.com HTTP_PROXY_PORT=80 HTTP_PROXY_LOGIN=tomsmith HTTP_PROXY_PASSWORD=tomspassword

  • すべてのエージェントをアンインストールし、ログやタスクや構成設定を削除する操作。

    msiexec.exe /x BackupClient64.msi /l*v uninstall_log.txt REMOVE=ALL DELETE_ALL_SETTINGS=1 REBOOT=ReallySuppress