凍結前スクリプトと凍結解除後スクリプトを自動的に実行する
VMware Toolsでは、エージェントレスモードでバックアップした仮想マシンで、カスタマイズされた凍結前スクリプトと凍結解除後スクリプトを自動的に実行できます。これにより、たとえば、VSS対応ではないアプリケーションを実行している仮想マシンで、カスタムの静止スクリプトを実行したり、アプリケーションについて一貫性のあるバックアップを作成したりできます。
前提条件
pre-freezeおよびpost-thawスクリプトは、仮想マシン上の特定のフォルダに配置する必要があります。
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Windows仮想マシンの場合、このフォルダのロケーションはホストのESXiバージョンによって異なります。
たとえば、ESXi 6.5ホスト上で動作する仮想マシンの場合、このフォルダは、C:\Program Files\VMware\VMware Tools\backupScripts.d\になります。backupScritps.dフォルダを手動で作成する必要があります。このフォルダに他の種類のファイルを保存しないでください。VMware Toolsの動作が不安定になる場合があります。
他のバージョンのESXiにおけるpre-freezeおよびpost-thawスクリプトのロケーションについては、VMwareの文書を参照してください。
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Linux仮想マシンの場合、/usr/sbin/pre-freeze-scriptディレクトリと/usr/sbin/post-thaw-scriptディレクトリにそれぞれスクリプトをコピーします。/usr/sbin/pre-freeze-scriptにあるスクリプトは、スナップショットを作成したときに実行され、/usr/sbin/post-thaw-scriptにあるスクリプトは、スナップショットが最終化されたときに実行されます。スクリプトは、VMware Toolsユーザーが実行できるものでなければなりません。
凍結前スクリプトと凍結解除後スクリプトを自動的に実行するには
- 仮想マシンにVMware Toolsがインストールされていることを確認します。
- 仮想マシン上で、必要なフォルダにカスタムスクリプトを配置します。
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対象となるマシンの保護計画で、[仮想マシンのボリュームシャドウコピーサービス(VSS)] オプションを有効にします。
これにより、[静止ゲストファイルシステム] オプションを有効にしたVMwareスナップショットが作成され、仮想マシン内の凍結前および凍結解除後スクリプトが自動的に実行されます。
Microsoft SQL ServerやMicrosoft Exchangeなど、VSS対応アプリケーションを実行している仮想マシンでは、カスタムの停止スクリプトを実行する必要はありません。このようなマシンに対し、アプリケーションについて一貫性のあるバックアップを作成するには、保護計画で [仮想マシンのボリュームシャドウコピーサービス(VSS)] オプションを有効にします。