バックアップの統合

このオプションは、クリーンアップ時にバックアップを統合するか、バックアップチェーン全体を削除するかを定義します。

デフォルト設定:無効

統合とは以降の複数回のバックアップを1つのバックアップにまとめる処理です。

このオプションを有効にした場合、クリーンアップ中に削除される必要があるバックアップが、その次の依存関係のあるバックアップ(増分または差分)と統合されます。

あるいは、すべての依存関係のあるバックアップが削除の対象になるまで、バックアップが保持されます。これは長い時間がかかる可能性のある統合の回避に役立ちますが、削除を延期されたバックアップの保存領域の追加が必要になります。バックアップの経過時間または回数は、保持ルールで指定された値を上回ることがあります。

統合は削除の方法の1つに過ぎず、削除に代わる手段ではないことに注意してください。統合した後のバックアップには、削除されたバックアップ内には存在していて、保持された増分バックアップや差分バックアップには存在していなかったデータは含まれません。

このオプションは、次のいずれかが当てはまる場合は効果がありません

  • バックアップ先がクラウドストレージである。
  • バックアップスキームが [常に増分(単一ファイル)] に設定されている。
  • バックアップ形式[バージョン12] に設定されている。

クラウドストレージに保存されているバックアップと単一ファイルバックアップ(バージョン 11 と 12 の両方のフォーマット)は、高速で簡便な統合に適した内部構造であるため、常に統合されます。

ただし、バージョン 12 のフォーマットが使用され、複数のバックアップチェーンが存在する場合(各チェーンは別の .tibx ファイルに保存されます)、統合は最後のチェーン内でのみ機能します。他のチェーンは全体として削除されますが、最初のチェーンは削除されず、メタ情報を保持するために最小サイズに縮小されます(〜12KB)。このメタ情報は、同時読み書き操作中にデータの一貫性を保証するために必要です。これらのチェーンに含まれるバックアップは、チェーン全体が削除されるまで物理的に存在しますが、保持ルールが適用されるとすぐに GUI から消えます。

それ以外の場合は、削除が延期されているバックアップにGUIのごみ箱アイコン()が付けられます。このようなバックアップを X 記号をクリックして削除すると、統合が実行されます。