Exchangeデータベースの復元

このセクションでは、データベースバックアップとアプリケーション認識型バックアップの両方からの復元について説明します。

Exchange Serverデータを、稼働中のExchange Serverに復元できます。この場合、元のExchange Server、または同じ完全修飾ドメイン名(FQDN)のコンピュータで稼働する同じバージョンのExchange Serverを使用できます。エージェント for Exchangeを復元先のコンピュータにインストールする必要があります。

以下の表は、復元対象として選択できる Exchange Serverデータとデータの復元に最低限必要なユーザー権限を示しています。

Exchangeのバージョン データアイテム ユーザー権限

2007

ストレージ グループ

Exchange Organization Management 役割グループのメンバーシップ

2010/2013/2016/2019

データベース

サーバー管理役割グループのメンバーシップ

代わりに、データベース(ストレージ グループ)をファイルとして復元できます。データベースファイルとトランザクション ログ ファイルは、バックアップから指定したフォルダに取り出されます。これは、監査や、サードパーティ(他社製)ツールによってさらに処理するためにデータを取り出す必要があったり、何らかの理由により復元が失敗し、データベースを手動でマウントするための回避策を探したりする場合に役立ちます。

VMwareエージェント(Windows)のみを使用している場合は、データベースをファイルとして復元する方法のみを使用できます。VMwareエージェント(仮想アプライアンス)を使用してデータベースを復元することはできません。

次の手順では、データベースとストレージグループの両方を「データベース」と呼びます。

ExchangeデータベースをライブExchange Serverに復元するには

  1. 次のいずれかを実行します。

    • アプリケーション認識型バックアップから復元する場合は、[デバイス] で、復元するデータが存在していたコンピュータを選択します。
    • データベースバックアップから復元する場合は、[デバイス] > [Microsoft Exchange] > [データベース] をクリックし、復元するデータベースを選択します。
  2. [復元] をクリックします。
  3. リカバリ ポイントを選択します。復元ポイントは、保存場所でフィルタされます。

    コンピュータがオフラインになっている場合、リカバリ ポイントは表示されません。次のいずれかを実行します。

    • (アプリケーション認識型バックアップから復元する場合のみ)バックアップのロケーションが(他のエージェントがアクセスできる)クラウドまたは共有ストレージの場合は、[コンピュータを選択] をクリックして、エージェントfor Exchangeがあるオンラインのコンピュータを選択してから、リカバリポイントを選択します。
    • [バックアップストレージ] タブで復元ポイントを選択します。

    上記のアクションのいずれかで参照用に選択されたコンピュータは、Exchangeデータ復元のターゲット コンピュータになります。

  4. 次のいずれかを実行します。

    • アプリケーション認識型バックアップから復元する場合は、[復元] > [Exchangeデータベース] をクリックし、復元するデータベースを選択してから、[復元] をクリックします。
    • データベースバックアップから復元する場合は、[復元] > [データベースをExchangeサーバーに] をクリックします。
  5. デフォルトでは、データベースは元のデータベースに復元されます。元のデータベースが存在しない場合は、再作成されません。

    データベースを別のものとして復元する手順

    1. データベース名をクリックします。
    2. [復元先] で、[新しいデータベース] を選択します。
    3. 新しいデータベース名を指定します。
    4. 新しいデータベースのパスとログのパスを指定します。指定するフォルダには、元のデータベースおよびログファイルが含まれていないようにする必要があります。
  6. [復元を開始] をクリックします。

復元の進行状況は [アクティビティ] タブに表示されます。

Exchangeデータベースをファイルとして復元するには

  1. 次のいずれかを実行します。

    • アプリケーション認識型バックアップから復元する場合は、[デバイス] で、復元するデータが存在していたコンピュータを選択します。
    • データベースバックアップから復元する場合は、[デバイス] > [Microsoft Exchange] > [データベース] をクリックし、復元するデータベースを選択します。
  2. [復元] をクリックします。
  3. リカバリ ポイントを選択します。復元ポイントは、保存場所でフィルタされます。

    コンピュータがオフラインになっている場合、リカバリ ポイントは表示されません。次のいずれかを実行します。

    • (アプリケーション認識型バックアップから復元する場合のみ)バックアップのロケーションが(他のエージェントがアクセスできる)クラウドまたは共有ストレージの場合は、[マシンを選択] をクリックして、Exchangeエージェントまたは VMwareエージェントがあるオンラインのマシンを選択してから、復元ポイントを選択します。
    • [バックアップストレージ] タブで復元ポイントを選択します。

    上記のアクションのいずれかで参照用に選択されたコンピュータは、Exchangeデータ復元のターゲット コンピュータになります。

  4. 次のいずれかを実行します。

    • アプリケーション認識型バックアップから復元する場合は、[復元] > [Exchangeデータベース] をクリックし、復元するデータベースを選択してから、[ファイルとして復元] をクリックします。
    • データベースバックアップから復元する場合は、[復元] > [データベースをファイルとして] をクリックします。
  5. [参照] をクリックし、ファイルの保存先となるローカルフォルダまたはネットワークフォルダを選択します。
  6. [復元を開始] をクリックします。

復元の進行状況は [アクティビティ] タブに表示されます。